「おじいちゃんおばあちゃん」の笑顔が
ルーツでやりがい
木戸 玲奈さん(介護福祉士)
通所介護事業所では介護の必要な方々に日帰りで施設に通ってもらって、食事、入浴、リハビリテーション、レクリエーションなどのサービスを提供しています。
一日の流れは、朝に出勤して打ち合わせをします。その後利用者さんの送迎を行い、午前は入浴介助やリハビリ、午後はレクリエーションのサポートや見送り、最後に掃除をして退勤します。
月〜金の勤務で土日は休みと、規則正しい生活が送れています。1日の利用者さんは20〜30人程度です。みんなが安心して楽しく過ごしてもらえるようにがんばっています。
両親ともに介護職で、幼い頃から家では介護の話題が日常的にありました。仕事の愚痴を聞くことは一度もなく、常に介護の楽しさや嬉しさが語られていました。父や母の職場に連れていってもらって、おじいちゃんおばあちゃんに可愛がられたりして、それで興味を持ったんです。
高校時代にボランティアとして施設を訪れた際、その楽しさを実感しました。その後、高校3年時のボランティア活動中に施設から「来年から働いてみませんか?」と声をかけていただいたことがきっかけで、介護職に就くことを決めました。
私にとって介護の仕事は、「施設の利用者さんのお世話をする」というより、「おじいちゃんやおばあちゃんに会いに行く」ような親しみのある感覚に近いんです。だからこそ、一番のやりがいは利用者さんの笑顔を見られることですね。辛いことや難しいことがあっても、利用者さんの笑顔を見るだけで気持ちが軽くなります。
日常のほんのちょっとしたお手伝いでも「ありがとう」と喜んでいただけたり、お話ししている最中に「あなただから話せるんだよ」と信頼を寄せてもらえたり。そういった言葉をいただくたびに、「この仕事をやっていて良かったな」と感じています。


働き始めた当初は、利用者さんとの世代の違いから「どんな話題を選べばよいのだろう?」と会話に悩むこともありました。しかし、先輩職員と利用者さんとのやりとりを観察しながら「なるほど、そういった話題でお話しすればいいのか」と学び、取り入れていきました。私の母親ほどの世代である先輩方とは、共通の趣味の話から真面目な業務相談、冗談交じりの会話まで気兼ねなく話せるため、とても心強い存在です。
気を付けなければいけないのは、利用者さんと深く関わっていくうちに、その関係性に「慣れて」しまうことだと思います。人生の大先輩である利用者さんへの敬意と尊敬の念は、どんなときも忘れないよう大切にしています。
介護福祉士の資格取得に向けた学習は終えましたが、知識は継続的に学ばなければ薄れてしまうため、今後も学習を怠らないようにしたいと考えています。色んな病気のことだったり、介助・声掛けの仕方だったり、勉強することはまだまだあります。
いずれはケアマネジャーの資格取得が目標ですが、それまでに介護の現場で役立つ資格はどんどん取っていこうと思っています。
やってみないと分からない。ちょっとでも関わってみて私自身、「楽しいから始めてみよう」という気持ちからのスタートでした。ただ、どの職業であっても楽しい側面ばかりではなく、難しさや大変な局面に直面することもあります。そうした課題にしっかり向き合い乗り越えていくこと、そして向き合うからこそ見えてくるやりがいや発見がある点に、介護という仕事の魅力があるのではないかと思っています。
はじめは少し難しそうに感じるかもしれませんが、実際に体験してみないと自分に向いているかどうかは分からないものです。挑戦してみたら案外楽しかった、自分にできて嬉しかった、という新しい発見もあるはずです。ですから少しでも気になった方は、まずはボランティアなどを通して気軽に体験し、介護の世界に触れてみてほしいです。